七月歌舞伎 : 昼の部・夜の部

演目全部が泉鏡花戯曲なので両方観ちゃうんです。Kさんと二人でハシゴです。
昼の部は『夜叉ヶ池』と『海神別荘』。『夜叉ヶ池』は、色んなパターンで観ていて
これが3度目。クライマックスの洪水が素晴らしかった。同じような演出はジャニ
舞台でも良く見るのに、どうしてこうも出来が違うのか。砂瀑大葬の水版と言えば
分かりやすいかな。あれの奥行き半分幅の布を1枚・2枚・3枚と増やし波打たせて
洪水に見せるんですよ。綺麗だよ〜♪
そして『海神別荘』。海老蔵襲名前に観ていての再会。いやぁ、芝居上手くなってる
なぁ海老蔵!(笑) 公子が坊ちゃんで若造ででも王様で、可愛いんだけど格好良くて
ときめきました。玉さまは相変わらずの美女っぷりだし。白竜の動きもいいし、どう
してこう、同じようなものをやっているのに(以下略)。大満足。

夜の部は『山吹』と『天守物語』。『山吹』は初めて(戯曲そのものがお初)。難しい
話でした。正気と狂気の境にいてどっちに行くのかっていう話で(…多分)、“先生”
が終始一貫して傍観者なのがどうにも鼻につき、あんまり好きじゃないなーという
脚本でした。
天守物語』は、『夜叉ヶ池』の白雪姫が名前だけ出演するので、話を知っていると
「おっ!」って感じで楽しいのよね〜(話中での呼称は「雪様」ですが)。富姫と亀姫
のいちゃいちゃっぷりがステキでした(笑)。図書之助の若衆っぷりも素敵なのだが、
それに見惚れる富姫がまた艶やかでねー。若いツバメに一目惚れ、の図が実に
微笑ましかった(笑)。卓袱台返し的ハッピーエンドに終わるから観る人によっては
「うーん」かもしれないけど、主人公二人が幸せになれるならそれでいーのだ!(笑)

月曜日だということを失念していて、昼ドラを予約録画してくるのを忘れてしまった
ことに気づいたのは、昼の部の幕間でした。朝の連ドラはしっかり見たのにバカだー。