Blood Brothers / 私とワタシ

『Blood Brothers』昼回。イギリスの迷信をそのまま背景に話を進められても
日本人には分かんねぇよ!というのが正直な感想(苦笑)。「机の上に靴を
置くことは飛び退る慄くほどに不吉な行為」とか「一羽だけ飛んでるカササギ
は不吉」ってただ言われても分かんないっつーの。説明できないから迷信なの
は分かるけどさ、だったらもうちょっと日本人に馴染みのある同義の迷信に
置き換えてくれ…。引き離された双子が出会うと不幸になるとか、双子である
ことをお互いが知ったら命がないとか。そんな馴染みのない迷信を感覚で理解
させようったって無理だろ。だからラストに1発の銃声で二人が同時に死んだ
のは納得できないんだよ。同時に死んだ理由を謎にしておきたいのなら土台は
キッチリ固めておけよ。警官隊の狙撃による死亡じゃあ二人一度には死なない
し、狙撃の着弾のショックで発砲したなら銃声は2個なきゃオカシイし。暴発説
を取るには、「もう大丈夫です」っていう警官隊の天の声が変だし。暴発したら
大丈夫じゃないじゃん。どこが大丈夫なんだよその状況の。と、肝心要のラスト
シーンが「?」だから、消化が悪いったらありゃしない。二人同時の死をあくまでも
迷信のせいにしたいなら、最後のその対決シーンは舞台中央に悪魔を立たせて
おけよ!そしたらどんな理不尽な共倒れでも信じてやるからさぁ!(そして悪魔
の冷ややかな笑みで幕。いいじゃん(笑))
そんな訳で、観劇後にやたらと物議を醸した舞台だった。ツルツルの生足も
ブレザー姿も、ラストシーンの消化不良で全部消えた。ちっ。

夜はお隣の青山円形劇場で『私とワタシ』観劇。過去2回がホラーだったから、
これもホラーならもう円形劇場は行かない、と決意しての観劇。結論から言え
ば面白かったです。音ドーンとかあったから心臓には優しくなかったけど(笑)。
自分にしか見えない誰か、は他人じゃなくて自分の一部だから、反発するんじゃ
なくて受け入れてあげようっていう、まぁありきたりの話なんだけど、もう一人
の私の言うままに行動して人を傷つけるような態度をとるようになると、初めは
真っ白だった衣装がグレーと赤になり、最終的には黒くなっちゃったのがね、
「おぉ!」って感じでした。最後は白も黒も入ってる服になるんだ。こういう
表現て好きなんだよなー。