真夜中の嵐:第七走者・桜井<その1>

長門市駅松潤からたすきを受け取った翔くんは終電を終着駅まで乗り、
島根県益田駅にて下車。前回に比べたらちゃんと明るくタクシーの並ぶ
駅前にみょ〜な感慨を持ちつつ冒険を探して情報収集。「真夜中に人が
いなくて冒険のできそうなところ」という質問で駅員さんに教えてもらった
無人島・高島の存在。何でも25年前に全島民が離島して以来無人になって
いるとのこと。何故?一体そこで何があったのか? とにかく、これ以上冒険
に相応しい場所はないだろうと目的地に決定。最寄り町土田まで駅2つ分
12kmを疾走、到着。だが、草木も眠る丑三つ時に住宅地に明かりなどある
はずもなく。その中で唯一明かりのついている家を「ぜってー怒られる」と
恐々としつつでも他に方法もないしと縁側から(笑)訪問。「何時だよ(怒)」
と怒られながらも高島について聞く。教えてくれるご主人の微妙な態度に
何か閃くものでもあったのか「ひょっとして…」と問えば元島民とのこと。
なるほど離島事情に詳しいというもので。島に行くならと夜食用にパンを
貰ってしまった桜井、2〜3m級のでかいヘビがいると言われてちょっと
ビビってしまっていてもこれではもう行くしかなく、島までのアシをゲット
すべくご主人に教えてもらった漁港へと向かう。漁へ出る漁船にお願いして
高島に寄ってもらい、漁港へ戻るついでに回収してもらうように頼んでいざ
高島上陸。
無人島は当然の事ながら明かり一つなく、真の闇の中を今はもうすっかり深い
草に覆われてしまったかつての道をかき分け進む。聞こえてくるのは虫では
なく鳥の声。夜中に起きている鳥というのはどうしてこうケタケタと鳴くので
あろうか。だが探検気分はかえって募る。道があるのかどうかも分からない
ような中をひたすら進む。と、前方に家が。入口という入口は打ち付けられて
いて入れないが、家だ。その向こうに学校を発見。中に入る。鳴き声に呼ばれ、
棚の中に嵌ってしまっていた鳥を救出。更に探索を続ける。と、上の方に何か
が引っかかっている。こんな暗い場所ではこれが何だか分からないが名前が
書いてある以上人の作った物であることには間違いない。とりあえず持ち
帰ってみる。船着き場へ戻り、漁船に回収して貰って無事本土に戻る。
                             <その2へ続く>